令和3年 夏越大祓

本年も夏越大祓を斎行いたします。



大祓とは

神代より連綿と受け継がれてきた「」の極致です。

その起源は記紀神話に登場する伊弉諾尊の禊祓であり、古くより6月晦日に「夏越大祓(なごしのおおはらえ)」が 、12月大晦日には「年越大祓(としごえのおおはらえ)」が宮中をはじめ全国の神社で行われてきました。

「大祓詞(おおはらえことば)」を奏上し、「人形(ひとがた)」に息を吹きかけて半年間で身に溜まった罪や穢を移します。また「茅の輪」をくぐることによって次の半年間の無病息災を祈ります。


 ー 集団の秩序を乱す行い。能動的なもの。

 ー 死や血などに代表される自然発生的な現象。受動的なもの。


罪穢を祓うとともに自らを見つめ直し、これまでの半年を振り返ることで次の半年を清らかな気持ちで過ごすための節目の神事、それが「大祓」です。



茅の輪について

大祓に際して多くの神社では「茅の輪くぐり」が行われています。直径数メートルの茅で編んだ輪を、八の字を描くように左・右・左の順にくぐります。

これは『釈日本紀』の中にある『備後国風土記』逸文に記された、須佐之男命の伝説によるものです。


むかしむかしあるところに、蘇民将来と巨旦将来という兄弟がいました。そのもとへ、北の海から南の海へ旅をしていた須佐之男命が宿を求めて訪れます。弟の巨旦将来は裕福でしたが須佐之男命の滞在を断りました。しかし兄の蘇民将来は貧しかったのですが、須佐之男命を手厚くもてなしました。数年後、旅の帰りに須佐之男命が再び兄弟のもとへやって来て蘇民将来の家族へ「茅の茎で作った輪を腰につけておきなさい」と言いました。すると翌日、茅の輪をつけた蘇民将来の家族以外の人間は皆死に滅ぼされてしまいました。須佐之男命は「これから先、疫病が流行った際は “ 蘇民将来の子孫である ” と言って茅の輪を腰につけなさい。私の言う通りにした者は疫病から免れるだろう。」と言いました。


この伝説によって茅の輪は、災難除・疫病除のお守りとされています。

当社でも、大祓をお申し込みの方で初穂料1,000円以上お納めの方へ茅の輪守りを授与しております。ご自宅の玄関などにお飾りください。

いまだに新型コロナウイルスが猛威を振るう不安な世の中に、この須佐之男命の伝説は希望を与えてくれます。皆さまもぜひ茅の輪をくぐり、コロナ禍の終息、疫病退散をご祈願ください。




当社でも毎年6月30日に夏越大祓を斎行しております。

例年であれば一般の方どなたでもご自由にご参加いただいて行っていたのですが、新型コロナウイルス感染拡大の現状を鑑み本年も一般の方のご参列はご遠慮いただき、神職のみで神事を執り行います。

毎年ご参列いただいておりました方々、楽しみにされていた方々には大変申し訳ございませんが、何卒ご理解のほどお願いいたします。


事前の人形神事、茅の輪神事はどなたでもできますので、この機会にぜひご参加ください。

人形神事 ー 拝殿左側の夏越大祓申込所にございます。

茅の輪神事 ー 拝殿正面にございますので、ご自由におくぐりください。


ご不明な点はお気軽に社務所へお問い合わせください。


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